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新エネ大賞

New Energy Award

経済産業大臣賞
令和6年度 新エネ大賞
経済産業大臣賞【導入活動部門】

都市インフラ活用型地中熱利用システムによる地中熱の利用拡大

三菱マテリアルテクノ(株)
令和6年度 受賞事例 経済産業大臣賞

受賞のポイント

本取り組みは、従来工法(ボアホール方式)より設置工事費を大幅に削減できる工法を開発し、狭小な都市部への導入を狙いとした地中熱利用システムである。地中熱利用の工法開発による導入拡大により、地中熱ヒートポンプの年間設置容量を2000年代から倍増している。地中熱利用のパイオニアとして、従来の工法(ボアホール方式)に比べ施工性が良く新たな掘削スペースを必要とせず、設置工事費の安価な工法(基礎杭方式、水平方式)を独自に開発し、設置工事費を従来工法から20~50%削減している。地中熱のポテンシャルは大きく、2030年に予想される一次エネルギー供給量の約3割に相当し、再エネとして消費電力を代替する大きな可能性を有している。地中熱利用の工法開発による導入促進が期待され高く評価された。

導入活動の概要

三菱マテリアルテクノ(株)は,2000年から再生可能エネルギー熱である地中熱事業に参入し,企画提案から調査・設計・施工・メンテナンスまでを一貫して提供している。地中熱技術力No.1を目指し続け,国プロ等による継続的な技術開発と特許技術の保有により,一般的な「ボアホール方式」のみならず,「基礎杭方式」,「水平方式」,「土留壁方式」と多様な熱交換方式の実用化に成功した。

ボアホール方式ではソニックドリル工法による高速掘削のパイオニアであり,基礎杭方式では大口径の特徴を生かした熱交換器の配置へと進化させ,地中熱交換量を200~550%まで増加させた(対ダブルUチューブ基準)。更に,特許等による独自手法により品質確保と工期短縮を実現することで,非住宅における基礎杭方式の国内シェア率は26%,場所打ち杭に限定すると54%と高いシェア率を有している。水平方式では環境省の地球温暖化対策技術開発事業と特許による独自手法により,敷設面積あたりの地中熱交換量を最大化し,建物耐圧盤下水平方式(捨てコン内にコイル型水平熱交換器を設置)の採用を通じて,地中熱交換器設置工事費を最大50%低減している(対ボアホール方式基準)。土留壁方式でもNEDOの再生可能エネルギー熱利用技術開発と特許による独自手法を通じて,現在施工中ながら実用化第1号物件へと到達した。

多様な熱交換方式による“都市インフラ活用型地中熱利用システム”は,地下構築物全方位からの熱交換を可能とし,日本初,国内最大級,パイオニア事例への適用を通じて,導入実績は約140件となった。これからも都市インフラ活用型地中熱利用システムの導入を通じて,この国のカーボンニュートラルを,もっと,もっと,後押ししていきます。

都市インフラ活用型地中熱利用システムによる地中熱の利用拡大

【連絡先】

  • 三菱マテリアルテクノ株式会社 営業企画部 担当:木川(平日9時~17時)
    〒110-0016 東京都台東区台東1-30-7 秋葉原アイマークビル
    03-6628-6905 または お問い合わせフォーム (https://mmtec.lmsg.jp/form/10261/9ht1u3i7